WORK SHOP#70│ブックトークカフェ「新しいことをはじめたくなる本、あつまれ!」

COSUGI CAFEで月1回開催している読書会「ブックトークカフェ」は、身近な本を通じて、武蔵小杉周辺の人々が交流する場です。一人ひとりの好きや感じ方の違いを話し合い、その違いを豊かなものと感じられる雰囲気を大切にしています。

 

ブックトークカフェ#18~みんなでつくるまちの図書館~「新しいことをはじめたくなる本、あつまれ!」

持ち寄った本を紹介しあう形式のブックトークカフェは、今回で最後となります。今までのブックトークカフェを振り返りつつ、1つの節目ということで「新しいことをはじめたくなる本」をテーマに開催されました。このテーマは、2015年4月に開催した第2回のテーマと同じだったこともあり、その時に参加していた方や常連メンバーが集まりました。みなさんで、和気あいあいと語り合いながら、お互いを応援しあうような場となりました。

 

みなさんが持ち寄ってくれた本はこちら。

・「kakoさんのすっきり、心地いい暮らしの作り方―週末ちょこっとずつ…」 (著・kako)

部屋の片付け術やインテリアの参考にするだけではなく、物に愛情を注ぐことなど、武蔵小杉で暮らしはじめた頃から、ライフスタイルのお手本にしてきた本。自分にとって掃除や片付けは、心が洗われる重要な儀式だが、最近は忙しい日々を送っていることもあり、少し荒れてしまっているかもしれない。この本を買った時のことを思い出しながら、一つひとつの物に対して大切にする理由を見つけ、思いを込めて物を選び、生活をまた整えていきたい。

 

・「TOKYO STYLE」(著・都築 響一)

自分自身は、片付けも断捨離も大好き。「いかに物を少なくするか」を日々考えているが、この写真集に出てくる、散らかった部屋のあふれ出る個性に愛おしさを感じてしまう。大都会「東京」の片隅で、高い家賃・狭い空間でも創意工夫をしながら、たくましく生きる人がいるのだと想像すると、初めて自分が一人暮らしを始めた時の「新しい気持ち」を思い出して、懐かしくなった。

 

・「マイブック: 2017年の記録」(企画/原案・大貫 卓也)

日付が一番右端に印刷された無地のページが、365ページ続く。文庫本の体裁も、本好きにはたまらない。今年は、4月から長女が県外の学校へ進学したり、結婚20周年を迎えたりと、変化のある年なので、自分もやったことのないことをやってみようと購入した。日記帳でも備忘録でもなんでも使える自由度の高さ、自分でルールを決められるところなどが好き。とりあえず1年間、気負わずに続けてみようと思う。

 

・「はっきょい どーん」(著・やまもと ななこ)

稀勢の里が横綱に昇進したニュースがまだ新しい時期、大阪に行く人の送別会で「読み聞かせ」をした本のうちの一冊。身体も小さな小結が、最強の横綱に勝負を挑んで必死に相撲をとるストーリーに、「困難もあるかもしれないけれども、あなたならきっと大丈夫」という新しいことをはじめる人への応援の気持ちを込めた。身体の一部を極端にクローズアップする描写で読み手の身体感覚を大いに刺激してくれる作品。

 

・「ソトコト2017年2月号 [特集] 地方のデザイン」(著・ソトコト編集部)

全国のソーシャルイノベーションの取り組みを紹介する月刊誌に掲載された、ReBuilding Center JAPAN(長野県諏訪市)の取り組みが今一番気になった。空き家の廃材や廃品がリノベーションの資材となり、人の営みの現場に戻ってくることで、また命を吹き返す。自身は住まいや暮らしにこだわりがなく、あればいいという感じで生きてきたが、ここに何度か手伝いに行ったことで、自分と同世代の職人の生き方や、デザインの力が人や街に与える影響を目の当たりにし、刺激を受けた。

 

後半は、全員で「魔法のことば 自然と旅を語る」(著・星野 道夫)を読みました。

著者は、アラスカを中心に活動していた写真家。亡くなる2年前の1994年に岐阜県国府町で行った講演「アラスカを撮って20年」の抄録10ページを読みました。

まだアラスカに行く人が少なく、情報も少ない中で、著者が「なぜアラスカを選んだのか」という疑問や、アラスカを知ることになった最初のきっかけを話している部分です。新しいことを始めた時の想いをその人自身の言葉で綴った文章を読み、それぞれに感じたことを話し合いました。

 

黙読したあとは、感想を出す前に、気になった部分を一人ずつ朗読してもらいました。どこを選んだかを知るためというよりも、朗読することによって、声や読み方の違いから、その人がその言葉をどのように受け取っているかを垣間見るためです。

 

参加者からは、「太陽の動きに敏感で、それを5年日記につけていたことを思い出した。今まで気づかなかったが、自分の中にもアラスカのスピリットがあることに驚いた」「手紙を書いて気持ちを伝えるという行動が、その人の一生を決めることになったことに驚いたが、感動した」「アラスカに戻りたいという表現が、著者のアラスカへの愛を明確に表している」「“日本と違ってある時期に自然がポーンと変わって次の季節に入っていく”とあるが、自分も冬から春になる時は、突然ポーンと自然が変わるような感覚がある」といった、それぞれの体験と重ね合わせた感想も聞かれました。

 

個々のきっかけや体験を持ち寄って共有する前半と、同じきっかけを別々の体験として表現する後半。この2つがあったことは、ブックトークカフェの場をよりバリエーション豊かにしていたように思います。

 

最後に、これまで参加してきた感想をお伺いしました。

・普段読まない本、作家、ジャンルを知ることで、見える世界が広がった。

・知っている本が紹介されると、「あ、知ってる!」と話したくてたまらなくなった。純粋に、本を楽しめる場所だった。

・毎回のテーマは手強かったけれど、「自分は何を選ぶのだろう?」と楽しい宿題に取り組むようだった。

・子どもが生まれてから、自分のために時間を使うことが少なくなっていた。ブックトークカフェの時間だけは、なんとか確保してきた。テーマから思い浮かべる本が、自分の読んできた中にないか探したり、なければ図書館や本屋へ探しに行く過程も楽しかった。

 

「武蔵小杉の人たちにはどんな場が求められているのだろう?」と探りながら、毎回試行錯誤でつくってきた約2年間。いつも楽しみに来てくださった方も、ちょっとのぞいてくださった方も、共に場を作っていただき、本当にありがとうございました。なにかしらお持ち帰りいただけたなら、場のつくり手としてこれ以上の喜びはありません。

 

お知らせしていた通り、ブックトークカフェは、2017年2月をもってクローズします。最終回となる来月は、読書会を主催してみたい方を対象とした「ブックトークカフェ(読書会)のつくり方講座」を開催します(これまでの持ち寄り型の読書会は行いません)。

日時・2/19(日)14:00~17:00 場所・COSUGI COBO

「ブックトークカフェ(読書会)のつくり方講座」

http://everevo.com/event/36749

満席の際は、キャンセル待ちも受け付けておりますので、お問い合わせください。

みなさまのご参加、お待ちしております!

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