洋上風力発電の現状とメリット・デメリットを星野さんから学ぶ

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「再生可能エネルギーに興味がある」
「洋上風力発電のメリットとデメリットが知りたい」
「Influx星野敦社長について知りたい」

地球規模での気候変動対策の取り組みが進む中にあって主軸にすえられているのが、カーボンニュートラル社会の実現です。
カーボンニュートラルでは自然環境で消費される二酸化炭素と、社会経済活動などを通じて排出される二酸化炭素が丁度相殺されて、プラマイゼロにすることが指向されます。
しかし従来の産業社会構造では石油や石炭などに代表される地下資源を消費し、必要な燃料や資材を調達していました。

カーボンニュートラル社会の実現とは

カーボンニュートラル社会の実現とは、これまでのような従来型の文明のあり方を根本的に変更を迫るもので、地球環境への影響を最小限度に抑えるエネルギー源の確保が模索されてきました。
そのような流れのなかで、二酸化炭素の排出が極めて少ない自然エネルギーに注目が集まるのは当然ということができます。
環境負荷が少ない自然エネルギーには色々な選択肢が想定されてきました。
どれもメリットとデメリットがあるため、複数の種類を組み合わせてそれぞれの国情にあった最適化された組み合わせを実現することが求められています。
洋上風力発電は、こういった自然エネルギーを産業規模で社会経済構造にビルトインされるという文脈のなかで現状を理解し、今後の活用のあり方を考えていくのがベターといえます。

洋上風力発電の方法

Influx星野敦社長も注目する洋上風力発電とは、海や湖などで発電する風力発電の一種で陸地ではなく水面に設置するのが特徴です。
この発電方法には大別して2種類あり、「着床式」と「浮体式」があります。
着床式はプラントを海底に固定しており、海上や湖沼・河川などの水を直接利用して風力発電装置・制御監視装置を設置する方式です。
日本国内では銚子沖に設置されているのが有名です。
もっとも着床式はプラントが海底や湖底などに設置されることが前提で、太平洋など大海に周囲を囲まれた日本では必ずしも適切な設置場所を選定できるとは限らない、という問題を抱えています。
ポルトガルを始めとした欧州各国では導入が進んでいますが、水深50メートルを越える場所では採算性が悪くなる点が指摘されています。
そこで現在では浮体式が主流となって日本各地で設置場所の策定が進み、すでに建設が開始されているエリアもあるほどです。
固定価格買取制度の後押しもあり、新規の電力供給源として注目を集めており、現に日本政府も再生可能エネルギー促進の一貫として洋上風力発電の導入設置に積極的姿勢で臨んでいます。
(参考ページ:Influx星野敦

洋上風力発電のメリット

それでは具体的にどのようなメリットが意識されて、注目を集めているのでしょうか。
浮体式を前提に話を進めると、まず大型化によるスケール効果を見込めることをあげることができます。
水深が深い場所では近隣の場所的制限が少ないので大型化し大型タービンを設置することが可能です。
単位当たりのエネルギーは微々たるものですが、大型化できれば効率的に大容量の発電も期待できます。
また陸上から数キロ以上はなれた場所に設置されるため、周辺住民への悪影響などをあまり考慮する必要がないのもメリットです。
この点地上の山間などに風力発電設備を設置することで、近隣住民から騒音被害が寄せられ問題化される事例が、日本各所で見受けられる事実を踏まえると魅力的といえそうです。
陸上では風向きは地形の影響をうけたり、その時々の季節により風力も安定しないという難点を抱えています。
これに対して海上では風力は比較的安定しているため、不安定な陸上風よりは優れているのは明らかです。
しかし洋上風力発電のメリットは明らかではあるものの、必ずしも欧州や中国に比べると日本国内では普及が進んでいるとはいえない状況といえます。

洋上風力発電のデメリット

そこで問題になるのがデメリット、どのような点に注意を向けるべきなのでしょうか。
この問題は建設コストと環境問題の二点に集約することができます。
まず洋上に発電設備を設置すること自体が巨額のコストを必要とします。
海底送電ケーブルの設置に代表されるように、浮体設備のコスト高に対してはブレイクスルーが必須です。
環境面では漁業への影響も懸念されています。
発電するためのモジュールには、土台がありますが、土台にムール貝などの貝類が集まり周辺とは異なる生態系を形成するリスクが指摘されています。
ムール貝に魚やカニが群がり、それらの捕食者であるアザラシなどが集まってくるという具合です。

まとめ

このようなメリットとデメリットを抱えていますが、日本では2050年までにはカーボンニュートラル社会の実現に向けて官民上げて各種の製策パッケージを促進してきました。
2019年には「再エネ海域利用法」を施工し海域の長期占有担保により長期事業安定性を確保すると共に、洋上風力の促進地域も公募を開始しています。
すでに自然エネルギー大手が落札し事業の本格起動も道程にあがり始めています。
事業公募落札では入札価格の破格の安さに注目が集まりましたが、それでも中国などに比較するとまだまだ割高感が否めないなど、成長事業として軌道にのるまでには紆余曲折も予想されているところです。

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